2021年02月28日

デカメロン

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コロナウィルスに翻弄される日常が続いていますが

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中世末期のヨーロッパも黒死病に
翻弄されていました


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そんな中 ボッカッチョによって書かれたデカメロン
いくつもの短編小説の集まりであるこの一冊を呼んだのは
高校生の頃でした

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その中の一つの物語が
今も忘れられません

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それは、森の中を美女が長い金髪を振り乱して
走っているシーンから始まります

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猟犬を連れ
馬に乗った猟師が弓を引き
美女を射抜いて
駆け寄り

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短剣で美女の心臓を抉り出して
犬に食わせます

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その間 断末魔に苦しむ美女は
犬が心臓を食べ終わると
息を吹き返し
また走り出すのです

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犬と猟師はまた追いかけ
また矢を放ち
また美女は射抜かれ
心臓をえぐられ・・・

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森の中で果てしもなく繰り返される物語
読んでぞっとしましたが
同時にこれは
人生そのものだと17歳の私は思いました


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健康に走っていても
ある時 災難や病魔に倒れ
また癒されて走り出しても
再び襲われ・・・

最後に 二度と蘇らなくなるまで繰り返される物語

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願わくば
倒れる回数は少なく
追手に怯えながら走るのではなく

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道端の花をめでたり
鳥の声に耳を傾けたり
仲間とともに
語らいながら
助け合いながら
走りたいものです

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でも
どこにどんな物語が用意されているかは
因果応報だけでは
解けません

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ある日 大地が揺れて
天井が落ちてくるのは
決して 罪の報いなどではありません

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他者のものを奪っても
ぬくぬくと生きている人々も大勢います
posted by mayu at 15:38| Comment(10) | 諸行無常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
テオも同じく高校生の時読みました 疫病から逃れたエリート達が閉じこもって繰り広げる 物語 今も 変わらない(--;
Posted by テオ at 2021年02月28日 17:15
自分は読んだことはありません。
高校生で読むには衝撃的物語ですね。
Posted by 猫またぎ at 2021年02月28日 17:43
こんばんは!
ふむ~、今回はコメント難しいです・・・(>:<)
Posted by Take-Zee at 2021年02月28日 20:05
難しいですね。
生きとし生けるもの、何かを必ず犠牲にしています。
Posted by ヤマカゼ at 2021年02月28日 20:13
確か(^^;)私も読んでいる記憶が・・・ただ内容を覚えていません。
この衝撃的な内容を覚えていないとは( ̄▽ ̄;)?
たぶん、意識的に??消したのかも。。。
Posted by 甘党大王 at 2021年02月28日 20:16
こんな怖い話だったかなあ・・・
昔すぎて記憶が曖昧です。
Posted by とし@黒猫 at 2021年02月28日 20:57
哲学ですね。

うちは、でっかいメロンじゃなくて、かわいーなメロンを作っています^^
Posted by Baldhead1010 at 2021年03月01日 04:50
読んだことはありません、人間は悩み多い人生を歩かなければならないんですね。
八百万の神々にすがって生きていきます。
Posted by 斗夢 at 2021年03月01日 05:25
デカメロンって・・・少年隊の歌詞の中で聴いただけで・・・物語だったのですね。(;^ω^)すごい話ですね。
Posted by yukimin1119 at 2021年03月01日 13:15
随分、難しい本を読んでおられたんですね。どうも若い頃の方が難解な本をよんでいたように思います。ワタシはドストエフスキーに溺れ、凍り付いたネヴァ河をみたいと、ツアーに参加してしまいました。
デカメロンは読んだことありませんが、なかなか内容の濃いお話のようで。
これから読んでみようかしら?売ってないでしょうね。
Posted by okko at 2021年03月01日 16:44
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