
子供のころ 家の近くに映画館がありました
両親に連れられて
ちょくちょく見に行ったものでした
田舎の映画館に回ってくるのは
古い古い映画ばかり

その中で
忘れられない映画があります
「ガス灯」
ガスライティングという心理学用語のもとになった映画です

観たのは小学校4年生ごろだったので大半は忘れていますが
かなりショッキングな映画でした
新婚の夫が妻を精神病扱いにして
その遺産を奪おうとたくらむものです

次々と不可解な出来事が起こり
夫が仕掛けたものとは知らない妻は
「私っておかしい?私って統合失調症?」と
自分を疑います

夫の悪事に気づいた青年によって
妻は救出されるのですが
救世主が現れなかったら
妻はどうなっていたのだろう???
と
子供心にも衝撃でした

なせ゛
もっと自分の感覚を信じないんだろう
と思うと同時に
危険な夫のアドバイスをなぜ
信じすぎるのだろうと思ったものでした

異性として夫が大好きというのと
夫の言葉が有意義だと思うのは
別枠だと
子供心にもやもや感が残りました

アメリカ映画のヒロインは
みんな勇敢で
パートナーが倒された後も
一人で暴漢に立ち向かっていく姿が目立つのに
自分を守れないこの映画の新妻に苛立ちを覚えたような記憶があります

大人になってから
もう一度この映画を見たい
子供のころとは違った見方ができるのではと思いましたが
まだ一度もその機会がありません
映画のストーリーも
おそらく上記であっていると思うのですが